症状
突然の喉の痛みと39度前後の高熱
ヘルパンギーナの主な症状は以下のとおりです。
ウイルスに感染後、2〜4日程度の潜伏期間を経て、突然の喉の痛みと39度前後の高熱が出ます。
● 喉の痛み
● 喉の奥(のどちんこ周辺)に小さな水疱(発疹)
● 39度前後の高熱
ヘルパンギーナは、喉に痛みがあり、のどちんこの周辺にブツブツとして水疱(水ぶくれ)ができるという特徴があります。
この水疱が破れると、アフタ性口内炎という白い口内炎になり、とても強い痛みを伴います。
手足口病と症状がよく似ていますが、ヘルパンギーナでは、手足には発疹が見られません。
熱は数日で下がり、口内炎も1週間程度で消えてなくなるのが一般的です。
ただ、口の中の痛みで食事や水分を摂取できなくなることもあるため、脱水には十分な注意が必要です。
稀に、無菌性髄膜炎やウイルス性心筋炎などの合併症を引き起こすことがあります。
頭痛や吐き気、呼吸の異常などが見られる場合は、すぐに医療機関を受診してください。
原因
コクサッキーウイルスの感染による
ヘルパンギーナの原因は、コクサッキーウイルスの感染です。
コクサッキーウイルスは、いわゆる風邪の原因となったりするウイルスの一群です。この中でもコクサッキーウイルスA群が主な原因になると考えられています。
診断と治療
ヘルパンギーナの診断
ヘルパンギーナの診断では、特徴的な症状があるかを見て行うのがほとんどです。
必要に応じで、患者さんが口をすすいだうがい液や便からウイルスを検出する検査を行うことがあります。
ヘルパンギーナの治療
ヘルパンギーナには、特効薬はないため、症状に合わせた処置をする対症療法が中心となります。
発熱や喉の痛みの程度に応じて、解熱鎮痛剤を使用することになります。
予防
治癒後の子どものオムツ交換時は注意しましょう
ヘルパンギーナには、有効なワクチンはなく、予防接種を受けて予防するということはできません。
そのため、感染しないように日常生活で注意すること、また、保育園や幼稚園などでの集団感染を予防することが大切です。
感染予防のためには、手洗い・うがいの励行、また、子どもが触れたおもちゃなどを消毒アルコールなどで拭き掃除をすることも効果的です。
ヘルパンギーナの原因となるウイルスは感染力が強く、症状が治まった後も1ヶ月程度は便中にウイルスが排出されます。乳幼児のオムツ交換後は、しっかりと手洗いをするようにしてください。
医療機関受診のポイント
喉の痛みや発熱があれば医療機関の受診を
小さい子どもの場合は、喉の痛みを言葉で訴えることができないため、不機嫌になることがあります。あやしても泣きやまなかったり、ぐったりして元気がなかったりと、いつもと様子が違うなと感じたら、小児科で相談しましょう。
診察室で医師に伝えること
診察時に医師に伝えたいのは以下のポイントです。
● 発熱と喉の痛みの出るタイミング
● 食事の分量や飲水量の報告
● 吐き気や頭痛の有無
受診すべき診療科目
● 小児科
● 内科