メディカルウェブ事典

きゅうせいきかんしえん 急性気管支炎

急性の咳や痰などの呼吸器症状

からだの部位

胸部

分類

呼吸器

症状

のどの痛みや鼻水のあとに咳や痰の症状

急性気管支炎の主な症状は以下のとおりです。




かぜで鼻やのど(上気道)の炎症が気管支(下気道)にまで拡がって起こることが多いため、のどの痛みや鼻水から症状がはじまります。熱が出ることもあります。
その数日後に、咳や痰が出るようになります。痰ははじめは透明や白い色でサラサラしていますが、やがて黄色っぽくなりネバネバしたものに変化します。

重症化すると、気管支の炎症が肺にまで拡がって肺炎となります。

原因

ウイルスの感染がほとんど

急性気管支炎の原因は、ウイルスの感染がほとんどです。

アデノウイルス
ライノウイルス
RSウイルス
インフルエンザウイルス など

診断と治療

急性気管支炎の診断

急性気管支炎の診断は、症状から判断します。
聴診器で肺の音を確認し、雑音があるような場合は肺炎の可能性もあるため、胸部レントゲン検査を行います。
また、インフルエンザが流行している時期には、インフルエンザの迅速検査を行います。

急性気管支炎の治療

急性気管支炎には特別な治療法はなく、症状に応じて対処する対症療法が中心になります。
健康な人であれば、安静にして休養をとることで自然に回復します。
インフルエンザウイルスが原因になっている場合は、抗インフルエンザ薬が処方されます。

予防

手洗い・うがい、マスクの着用でかぜの予防を

急性気管支炎は、かぜ症候群の炎症が拡大することにより生じるため、かぜの予防に努めましょう。
手洗い・うがいが何よりも大切です。うがいをすることにより、のどや気管、気管支までウイルスを侵入させない効果があります。
また、マスクをすることもおすすめです。ウイルスを完全に遮断することはできませんが、のどを保湿することができるため、炎症を生じにくくする効果があります。

医療機関受診のポイント

咳や痰が止まらない場合は受診を

診察室で医師に伝えること

急性気管支炎か、慢性気管支炎かの区別も重要なため、医師に以下を伝えましょう。
いつから、どのような咳が出ているか
 (痰がらみの咳、乾いている咳、夜寝るときに多いなど)
痰は出るか、出る場合は色は何色か
発熱はあるか
アレルギーはあるか
喫煙はするか

受診すべき診療科目

内科
呼吸器科
小児科

3ヶ月以上、咳や痰の症状が続いている場合は、慢性気管支炎の可能性があるため、専門の呼吸器科を受診してください。

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分類

呼吸器

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