症状
胸の痛みや息切れ
肺は、膨らんだりしぼんだりすることで、酸素と二酸化炭素を入れ替えています。
何らかの理由で肺に穴が開いてしまうと、肺の中の空気が外(胸腔)に漏れ出て、空気を入れても膨らまなくなってしまいます。これが気胸の状態です。
そのため、気胸では以下の症状が見られます。
● 胸や背中の痛み
● 息切れ
● 呼吸が苦しい
● 咳
自然気胸は、安静にしていれば回復することがほとんどですが、まれに緊張性気胸という重症化することがあります。胸腔内に漏れ出た空気が多くなることで肺や心臓を圧迫し、命に関わる状態になります
原因
自然気胸は、明らかな原因がなく発生します。
診断と治療
自然気胸の診断
自然気胸の診断では、聴診器で肺の音を確認します。
また、胸部レントゲン検査やCT検査で肺の状態を確認し、肋骨の骨折やそのほかの病気がないかどうかを調べます。
自然気胸の治療
気胸は、肺の穴が塞がり、肺から胸腔に漏れ出た空気がなくなることで治ります。
自然気胸では、肺の穴は自然に塞がってしまうことが多く、胸腔内の空気もやがて消失します。軽度であれば経過観察となり、安静にしていることで回復します。
胸腔内に漏れ出た空気が多く、中度以上であれば、胸腔から空気を抜く胸腔ドレナージという処置が取られます。胸腔内にチューブを入れて、空気を除去する方法です。さらに重症の場合には肺の手術を行うことがあります。
医療機関受診のポイント
胸の痛みや息苦しさがあれば受診しましょう。
診察室で医師に伝えること
診察の際は、以下を医師に伝えましょう。
● 胸のどのあたりが痛いか
● 息苦しさなどの症状がいつから始まったのか
● 肺の病気はあるか
受診すべき診療科目
● 内科
● 呼吸器科