メディカルウェブ事典

しぜんききょう 自然気胸

原因不明で肺に穴が空き息苦しい状態になる

診療科目

内科 呼吸器科

からだの部位

胸部

分類

呼吸器

症状

胸の痛みや息切れ

肺は、膨らんだりしぼんだりすることで、酸素と二酸化炭素を入れ替えています。
何らかの理由で肺に穴が開いてしまうと、肺の中の空気が外(胸腔)に漏れ出て、空気を入れても膨らまなくなってしまいます。これが気胸の状態です。

そのため、気胸では以下の症状が見られます。
胸や背中の痛み
息切れ
呼吸が苦しい


自然気胸は、安静にしていれば回復することがほとんどですが、まれに緊張性気胸という重症化することがあります。胸腔内に漏れ出た空気が多くなることで肺や心臓を圧迫し、命に関わる状態になります

原因

自然気胸は、明らかな原因がなく発生します。

診断と治療

自然気胸の診断

自然気胸の診断では、聴診器で肺の音を確認します。
また、胸部レントゲン検査やCT検査で肺の状態を確認し、肋骨の骨折やそのほかの病気がないかどうかを調べます。

自然気胸の治療

気胸は、肺の穴が塞がり、肺から胸腔に漏れ出た空気がなくなることで治ります。
自然気胸では、肺の穴は自然に塞がってしまうことが多く、胸腔内の空気もやがて消失します。軽度であれば経過観察となり、安静にしていることで回復します。

胸腔内に漏れ出た空気が多く、中度以上であれば、胸腔から空気を抜く胸腔ドレナージという処置が取られます。胸腔内にチューブを入れて、空気を除去する方法です。さらに重症の場合には肺の手術を行うことがあります。

医療機関受診のポイント

胸の痛みや息苦しさがあれば受診しましょう。

診察室で医師に伝えること

診察の際は、以下を医師に伝えましょう。

胸のどのあたりが痛いか
息苦しさなどの症状がいつから始まったのか
肺の病気はあるか

受診すべき診療科目

内科
呼吸器科

しぜんききょう 自然気胸