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ようれんきんかんせんしょう 溶連菌感染症

春〜初夏・冬に流行する感染症

診療科目

内科 小児科

からだの部位

全身 耳・鼻・口

分類

感染症

症状

突然の発熱と舌にイチゴのような白いブツブツ

お腹に発疹が出た例

溶連菌感染症の主な症状は以下のとおりです。
原因となる菌に感染後、2〜5日程度の潜伏期間を経て、まず風邪とよく似た症状が見られます。

発熱(38度以上の高熱になることが多い)
だるさ(全身倦怠感)
のどの痛み
舌にイチゴのような白いブツブツ(イチゴ舌)
全身の発疹

突然の発熱、全身のだるさ、のとの痛みが見られます。
また舌に白いブツブツが見られ、やがて全身に発疹が拡がります。全身の発疹は、皮膚が赤くなるのが特徴です。

重症化すると、肺炎、髄膜炎、敗血症、リウマチ熱、急性糸球体腎炎などの合併症を引き起こすことがあります。

原因

A群β-溶血性連鎖球菌の感染

溶連菌感染症の原因は、A群β-溶血性連鎖球菌の感染です。
感染経路は、飛沫感染、接触感染です。

飛沫感染
感染者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込んでしまうことです。

接触感染
ウイルスの不着したものを触れた手などから感染することです。

診断と治療

溶連菌感染症の診断

検査のイメージ

溶連菌感染症の診断は、のどの部分を綿棒でこすり原因となる菌に感染しているかどうか調べる検査を行います。
迅速診断キットによる検査が可能ですので、検査結果はすぐにわかります。

溶連菌感染症の治療

溶連菌感染症の治療は、抗生物質を10〜14日程度服用することが基本です。
抗生物質を服用することで、症状は2〜3日程度で改善します。
症状が治まっても抗生物質の服用は続けてください。途中でやめてしまうと、再発や合併症を引き起こすリスクが高まります。

予防

流行期には手洗い・うがいの励行を

溶連菌感染症には、有効なワクチンはなく、予防接種を受けて予防するということはできません。
そのため、感染しないように日常生活で注意すること、また、保育園や幼稚園などでの集団感染を予防することが大切です。
感染予防のためには、手洗い・うがいの励行、また、子どもが触れたおもちゃなどを消毒アルコールなどで拭き掃除をすることも効果的です。

また、溶連菌感染症は感染力がつよく、家族内で感染が広がりやすい病気です。
子どもだけでなく、大人も感染しますので、家族内で誰かが感染した場合、家族全員が抗生物質を服用することで感染を予防できます。

医療機関受診のポイント

発熱やのどの痛み、舌に白いブツブツが見られたら受診を

診察室で医師に伝えること

診察の際は、医師に以下を伝えましょう。

熱 (いつからどの位の熱がでているのか)
学校や周囲で流行している病気はあるか
舌に白いブツブツが出ているか
全身に発疹は見られるか

受診すべき診療科目

小児科
内科

ようれんきんかんせんしょう 溶連菌感染症