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でんせんせいこうはん(りんごびょう) 伝染性紅斑(りんご病)

両頬がりんごのように赤くなる感染症

診療科目

内科 小児科

からだの部位

四肢 皮膚

分類

感染症

症状

両頬がりんごのように赤くなる

頬の赤みの例
腕の赤みの例

伝染性紅斑の症状は以下のとおりです。
微熱などの風邪のような症状からはじまり、両頬がりんごのように赤くなる紅斑が見られます。その後、両腕や足、お尻などに紅斑が拡がります。
尚、紅斑は発疹(赤いブツブツ)のように見えることもあります。

風邪のような症状
両頬がりんごのように赤くなる紅斑
両腕・足、お尻などにも紅斑
両腕・足の関節の痛み(関節炎)


両頬が赤くなる紅斑が特徴的な症状ですが、出ないこともあります。発疹はかゆみはそれほどありません。
特に、大人が感染した場合、紅斑が出ないことがあります。

【妊婦の感染】
伝染性紅斑は、子どもも大人も症状は比較的軽く、7〜10日程度で自然に治ります。
しかし、妊娠中の女性が感染すると、胎児に影響することもあるため、注意が必要です。

原因

ヒトパルボウイルスというウイルス感染

伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスというウイルスに感染することで起こります。
飛沫感染、または接触感染するため、感染者と至近距離で接することで、感染しやすくなります。

飛沫感染
感染者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込んでしまうことです。

接触感染
ウイルスの不着したものを触れた手などから感染することです。

診断と治療

伝染性紅斑(りんご病)の診断

伝染性紅斑は、特徴的な症状がでているかどうかで診断をします。
治療は症状に合わせた対症療法になるため、ウイルスの特定をする検査は必要ありません。
ただし、妊娠中の女性は、胎児への影響が考える必要があるため、ウイルスを特定するための血液検査を行うことがあります。

伝染性紅斑(りんご病)の治療

伝染性紅斑の治療では、特効薬はないため、症状に合わせた対症療法を行います。
かゆみがある場合は、かゆみ止めの軟膏を塗り、関節に痛みがある場合は、痛み止めのお薬を服用します。

【日常生活での注意点】
身体を温めると、赤みやかゆみが強くなるなど、症状が悪化したり、ぶり返す場合があります。
以下の点を注意しましょう。
入浴は控え、シャワーにする
運動は控える
日光浴は控える(紫外線を避ける)

予防

流行期には手洗い・うがいの励行、マスクの着用を

伝染性紅斑にはワクチンはないため、周囲で流行している時期には感染の予防をすることが大切です。
手洗い・うがいの励行、マスクの着用をするようにしましょう。
また、子どもの触れる機会の多いおもちゃやドアノブはこまめにアルコール消毒をして拭き掃除をすることも効果的です。

医療機関受診のポイント

発熱や頬の赤みが見られたら受診しましょう

診察室で医師に伝えること

医療機関を受診する際は、以下の内容を医師に伝えましょう。
どんな症状がいつからあるか
保育園や学校などで流行している病気があるか
かかったことのある病気
内服している薬

受診すべき診療科目

小児科
内科

でんせんせいこうはん(りんごびょう) 伝染性紅斑(りんご病)